たがやすblog

道端に捨ててあるたばこの吸殻程度にはどうでもいいことを

10/12

家から出ないって、素晴らしい!(死に顔)

 

昨日の日記にも書いた通り、今日は本当なら登山に行く予定だったんですが、僕の体調が悪化したため延期となりましたので、昼過ぎまで寝てました。起きてからは、例によって横になって読書です。

 

今日読み終わった本は、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』。

なんとなく、少し前(80~90年代)の作品かと思って買って読んだところ、文章が結構今風で読みやすくて、あれ?と感じて調べてみたら、この作品が発表されたのって2005年だったんですね。

いやまぁ、原書ではなく訳書なので、読みやすい云々はそれに依存するわけですが。文章としては今風の訳だなという印象。悪い意味で言っているのではないので誤解なさらず。とても良い文章でした。

内容はすごく面白かったです。主人公たちを取り巻く状況がわからないまま読んでいくことになるんですが、それが少しずつ紐解かれていくのはかなりの興奮を覚えます。決定的な説明は少ないため、単語から連想することで「もしかして……」と思考を巡らせることができるのも、楽しみの一つかな、と。

なにより、タイトルですよ!「わたしを離さないで」ですよ!「Never Let Me Go」ですよ!この一文だけでもなにか心にくるものがあります。作品全体の雰囲気が伝わってくる良いタイトルですよ本当に。

この作品については言いたいことが沢山あるんですが、まだまとまってないのでまた別の機会にでも書きたいと思います……

以上、感想でした。

 

にしても、安部公房以外の作家を読んだのが久しぶりすぎて……

なんだこれ読みやすい!そして新鮮!と感じたのもそのせいかな、と思わないでもないですが……次にカズオ・イシグロを読むとしたらまず『日の名残り』を読んでみようかと思います。

 

明日は『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』のイベントに参加するため都内へ行きます。原作者の渡航先生に会える!と思うと楽しみで夜も眠れない!

横になってたおかげで風邪も昨日よりは良くなったかな……?

 

読後の多幸感と寂寥感を味わいつつ。